製造業向けシステム開発について

皆さんこんにちは!㈱スクラムソフトウェアの製造業DX担当.Aです。今回は月2回の当社で実施している「製造業DX勉強会」で触れた「製造業向けシステム開発」についてお伝えしたいと思います。

目次

製造業で使われるシステム開発例

当社(株)スクラムソフトウェアは中小製造業向けのシステム開発を得意としています。ここでは、製造業で使われるシステムについて例を挙げて見ます。

生産管理システム

生産管理システムは、工場の生産活動を効率的に管理するためのシステムとなります。多くの場合、次のような機能を持っています。

  • 計画立案とスケジュール管理機能:製品を製造するに当たり、必要となる原材料・機械・労力等の計画をシステム上で立て、生産に要するスケジュールを作成し、管理する機能です。
  • 在庫管理機能:完成品、原材料、仕掛り品の管理を行い、品切れや在庫過多を未然に防ぐ機能です。
  • 品質管理機能:不良品や歩留まり率を管理します。系統的に発生する不良品などの発見や、品質の分析に役立てます。
  • コスト管理機能:製造に要する人件費、原材料費、光熱費等のコストを管理し、コスト削減に役立てます。

受発注管理システム

顧客からの受発注を効率的に管理するためのシステムです。概ね、次の機能から成り立っています。

  • 注文管理:顧客からの注文を受け付け、管理します。必要に応じて、注文請書の自動発行機能を組込みこともあります。
  • 請求管理:納品後の請求処理を行う機能です。必要に応じて、顧客への請求書の自動発行機能を組み込むこともあります。
  • 顧客管理:顧客ごとのどのような製品を買ったか、どのようなサイクルで買ったかなどの管理を行います。必要に応じて、顧客への自動メール配信機能などを組み込むこともあります。

工場の稼働状況監視システム

工場の稼働状況を監視するための機能です。WEBカメラによる監視の他、積層灯の光を感知するためのセンサーによる監視などがあります。

稼働中の機械装置が緊急停止した場合などに担当者にアラートを送ることも可能です。これにより、24時間稼働の工場でも必要最低限の人員で管理が可能となります。また、工場の管理者も工場にいなくとも、外出先や自宅から画面上で工場の稼働状況をチェックすることが可能です。

在庫管理システム

製品の在庫管理を行うシステムです。原材料、部品、仕掛品、完成品の数量を管理することで、品切れや在庫過多を防ぐ効果があります。これにより、ざわざわ倉庫に行って部品や製品の数を数えなくても画面上で確認することができます。

工程管理システム

現在、製造中の製品はどれくらいの進捗でどの程度進んでいるのかを管理するためのシステムです。これにより、工場にわざわざ出向かなくても、製品の進捗状況を画面上で確認することができますね。

見積り管理システム

見積もり依頼が来た場合に、仕様書から過去の似たような製品、設計書、図面を参考にスピーディーに見積もり書を作成するための機能です。

受注生産や少量多品種の生産を行っている工場の見積もり担当者は、過去の製品、設計書、図面をファイルに挟んだ大量の紙の資料を紐解いて見積もりを計算しなければならないのが、パソコン上で簡単に見積もり計算が可能となります。

製造業向けシステム開発のポイント

続いて、製造業者がシステムを導入する際のポイントをお伝えしますね。

ポイント1:本当に必要な機能は何かを考える

生産管理システムの中には高額・高機能な製品も多くあります。ただし、このような高額・高機能な生産管理システムは国内の多くの製造業の生産活動をカバーできるように設計されているため、自社にとっては不要な機能や使いづらい機能が付属していることも多々あります。

例えば、仕掛り中の製品の進捗状況を現場の作業員がパソコンやタブレットから入力しなければならない場合、多くの情報を入力しなければならず、また、何度もボタンをクリックしなければならないのは面倒ですよね。

高機能な製品はそれだけ、必要な機能を使うために操作する回数が複雑化する傾向があります。現場でしっかりと使ってもらえるためには、必要最小限の機能のシステムであることが重要です。

ポイント2:パッケージ製品かゼロベース(スクラッチ)開発か

「生産管理システム」でネット検索すると、非常にたくさんのパッケージソフトが販売されていされていることがわかると思います。それにも関わらず、中小製造業者はそのようなパッケージ製品を買わずに、ゼロベースで生産管理システムの開発を依頼されることが多々あります。なぜ、このようなことが起こるのかというと、「自社の生産活動にマッチした生産管理システムのパッケージソフトが世の中にないから」という理由が大きくあります。日本の中小製造業者は100社あれば100通りのやり方を構築しているからです。

このように、パッケージ製品は、大部分の機能は自社の企業活動をカバーできていても、痒いところに手が届かないなんてことがよくあります。

そのため、もしパッケージ製品の導入を検討される場合は、必ず、トライアル導入を行い、現場で使用し検証することが重要です。

ポイント3:ゼロベース(スクラッチ)開発の場合の依頼

ゼロベースでシステム開発を行う場合、発注業社の選定は特に重要です。ゼロベースからシステム開発を行った場合、そのシステム開発事業者とは長年お付き合いするパートナー企業となります。パートナー企業として相応しい業者かどうかを選定するにあたっては、このような点を注意するといいでしょう。

  • 見積書を依頼した場合、明細もしっかりと提出する企業
  • 製造現場のことを理解する企業・理解しようとする企業
  • 開発だけでなく、運用についてもやってもらえる企業
  • 自社で開発部隊を持っている企業
  • 質問についてしっかりと答えてもらえる企業
  • 倒産リスクの少ない企業(法人設立10年以上が目安)

当社の実績ポイント

当社ではセンサーを使って工場の工程の管理を行うシステムを作っています。例えば積層灯が機械装置についていれば、光センサーを使い、装置の稼働を監視することが可能です。このように、機械装置に付属の専用ソフトウェアがない場合にも、センサーを使うことで工場内をIoTすることも可能です。

このように、当社では、光センサー、振動センサー、温度センサー、湿度センサー、加速度センサーなど各種センサーデータの収集も可能なため、その工場に合わせたIoT化をオーダーメイドで実現をしています。これにより、一つの機械メーカーで機材を揃えなくとも、古い機材と新しい機材を含めてIoT化の実現が可能です。

また、当社でも無料のIT相談もお受けし、開発のご依頼も全国にてお受けしております。お気軽に、ご相談ください。

この記事を書いた人

㈱スクラムソフトウェアの製造業DX担当。エンジニアとしてから製造業のシステム開発をメインに幅広く業務に従事。C言語、C++言語を使った組み込み開発やPHPやJavascriptを使ったWEB周りの開発が得意。社内の事例を他のエンジニアからヒアリングし、社外向けにシステム開発と製造業DXや工場管理についての情報発信を実施中

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