製造業における工場稼働管理の手法と最適ツール

皆さんこんにちは!㈱スクラムソフトウェアの製造業DX担当.Aです。今回は月2回の当社で実施している「製造業DX勉強会」で触れた「製造業における工場稼働管理の手法と最適ツール」についてお伝えしたいと思います。

経営者が工場の稼働状況を把握することは、工場のDX化を進め、生産管理や効率化を図るにあたって、とても重要な取り組みとなります。

自身の工場に最適な手法とツールを使用することで、工場の生産性を向上させ、問題の早期発見や迅速な対応を可能にすることができます。逆に、自身の工場に適さない手法やツールを導入しても、コストや手間ばかりがかさみ、成果が一向に出ないということも多々あります。

本稿では、効果的な手法とツールについて考察していきます。

目次

工場稼働把握する必要性について

経営者が工場の稼働状況を把握することは、生産工程を経営者が把握し、製造現場の効率的な運営を実現するために不可欠な取り組みです。経営者や工場管理者が、工場や生産設備の稼働把握をすることは、すなわち、製品が「誰が、いつ、どこで、何を、どうやって」製造されているのかを把握することと言えます。これにより、生産ラインの稼働状態や生産量、品質の健全性などをリアルタイムに把握することができます。

工場の稼働状況を把握することで、次のようなことが可能となります。

  • 製造工程の内、特に生産性の低いボトルネックとなっている工程を把握することができます。
  • 生産の滞りや異常を早期に検知し、迅速な対策を講じることが可能となります。
  • 生産計画の立案や改善策の検討においても、正確なデータと情報を基に意思決定を行うことができます。

このように、工場稼働の把握は、生産性向上と競争力強化のために欠かせない要素と言えるでしょう。

具体的には、「1時間に何個作るか?」とか、「不良率が何パーセントなのか」、「それを何人でやっているのか」、「どういう工程でやっているのか」、「機械装置の故障率が何パーセントなのか」、これらを数値として把握することが重要ですね。

もちろん、これらは、製造する分野で変わるので、一概には言えません。少なくとも、このような数値について1つでも把握し、モニタリングすることが重要です。

工場稼働把握の効果的な手法について

工場の稼働状況を効果的に把握するためには、以下の手法が有効です。

手法1:リアルタイムのモニタリング

まず、リアルタイムでのデータ収集と監視が重要です。具体的には、センサーや計測装置を工場や設備に設置し、それらを活用して、生産ラインや機器の稼働状態や生産性を常にモニタリングします。

手法2:生産進捗と品質の把握

生産進捗や品質データの記録と分析も重要です。生産ラインの停止時間や不良品の発生などを記録し、データを分析することで問題点を把握し改善策を立てることができます。

手法3:定期的な点検とメンテナンスの実施

設備の定期的な点検やメンテナンスも欠かせない要素です。故障の予防のために、機器の状態を定期的にチェックし、故障やトラブルのリスクを軽減します。

これらの手法を組み合わせることで、工場の稼働状況を効果的に把握することができます。

簡単なやり方としては、現状を目視で不良数を数えることがあります。また、目視ではなく、画像認識で自動的に不良品を認識・検査する手法もあります。

また、温度・湿度のセンサーや光センサーなどを活用し、機械の稼働状況を監視する手法が挙げられます。

工場稼働把握との連携でさらに効果の期待できるツールについて

基本的には工場稼働状況を把握するためのツールは既存の監視ツールを導入するか、新たにツールを開発するか、の2択となるケースが殆どでしょう。ただし、監視ツールと一緒に導入することで、さらに工場の生産性が向上するおすすめのツールもあるため、以下で挙げてみます。

工場の稼働状況を効果的に把握するためには、適切なツールの活用が重要です。ツールについては、生産管理システムが挙げられます。生産ラインや機器のデータを収集し、リアルタイムに可視化することができます。これにより、生産ラインの稼働状態や生産量、不良品率などを一元的に管理することができます。

また、工場内の情報共有やコミュニケーションを円滑にするためのコミュニケーションツールも有用です。具体的には、Slack、ChatWork、グループLINEなどが挙げられます。これにより、チーム全体で情報を共有し、問題の共有や解決策の提案が行えます。

さらに、データ分析ツールも重要です。生産データや品質データを分析し、生産性の向上や問題点の洗い出しに役立ちます。現状では、データ分析ツールは個別の企業の課題に最適なツールはなかなか存在せず、PythonやC言語を用い、システム開発業者に発注をするケースが現実的でしょう。

これらのツールを適切に活用することで、効果的な工場の稼働把握が可能となります。

工場稼働状況把握のためのツールの費用感

工場の稼働状況を把握するためのツールについて、ざっくりと、導入費用の目安をお示しします。

  • 不良品数や歩留まりなどの現状を目視で確認・・・0円
  • 画像認識で自動的に不良品数や歩留まりを認識・検査する手法・・・既存のツールが使える場合、10万円/月程度、新たにシステムを構築する場合:3~500万円
  • 温度・湿度のセンサーや光センサーなどを活用し、機械の稼働状況を監視する手法・・・2~300万円

これらはあくまで一般論です。また、システム開発業者は当社のような中小企業を想定しているため、大手システム会社などへ発注する場合はさらに費用が追加される場合があります。

おわりに

以上、工場の稼働状況を把握するための効果的な手法とツールについて考察してきました。まとめると、工場の生産性を最大化し、問題を早期に発見して解決するためには、リアルタイムなデータ収集と監視、生産データの分析、定期的な点検やメンテナンスなどが重要ということを解説いたしました。また、生産管理システムやコミュニケーションツール、データ分析ツールなどのツールを適切に活用することも不可欠です。


工場の稼働把握は、効率的な生産管理や問題解決のために欠かせない要素です。適切な手法とツールを組み合わせることで、生産プロセスの透明性を高め、生産性の向上や品質の向上を実現することができます。さらに、リアルタイムな情報共有や迅速な意思決定も可能となります。

また、当社でも無料のIT相談もお受けし、開発のご依頼も全国にてお受けしております。お気軽に、ご相談ください。

この記事を書いた人

㈱スクラムソフトウェアの製造業DX担当。エンジニアとしてから製造業のシステム開発をメインに幅広く業務に従事。C言語、C++言語を使った組み込み開発やPHPやJavascriptを使ったWEB周りの開発が得意。社内の事例を他のエンジニアからヒアリングし、社外向けにシステム開発と製造業DXや工場管理についての情報発信を実施中

目次