IoTと工場遠隔監視

皆さんこんにちは!㈱スクラムソフトウェアの製造業DX担当.Aです。今回は月2回の当社で実施している「製造業DX勉強会」で触れた「IoTと工場遠隔監視」についてお伝えしたいと思います。

目次

IoTとは何か?

IoTの語源は「Internet of Things」であり、日本語では「モノのインターネット」と訳されることが多く、さらに意訳すれば「モノ同士をつなぐインターネット」となるでしょう。電子機器やセンサーがインターネットを介して通信することで、データを収集し分析する技術です。例えば、IoT技術を用いることで、工場内の機械や設備にセンサーを組み込み、機械や設備の状況をそのセンサーが収集し、そのデータをリアルタイムに通信することが可能となります。

製造業DXにおける遠隔監視の重要性とメリット

製造業DXにおいては、生産性の向上や顧客への新たな価値の提供が主な目的となる場合が多いでしょう。そのような製造業DXでは、工場の状況を遠隔監視することは非常に重要で効果的な取り組みといえます。なぜなら、遠隔監視により、管理者が作業現場にいなくても製造工程で何が起こっているのかを監視することができ、問題を早期に検知することができる手段が構築されるからです。

これにより、製造業者にとっては、以下のようなメリットが考えられます。

メリット1:生産ラインの停止時間の削減

遠隔監視により、製造工程の異常やトラブルを早期に検知することができ、トラブルに対して迅速に対応することが可能となります。これにより、生産ラインの停止時間を最小限に抑えることができます。また、監視システムを導入することで、製造工程の異常やトラブルをシステムが判別することで、担当者へメールなどでのアラートを送ることも可能です。これにより、24時間稼働している工場などでも無人の稼働が可能となるなどの効果が期待できます。

メリット2:作業効率の向上

生産設備に設置されたIoT機器により、収集されたデータを分析し、生産工程の効率化や改善点の特定に活用することができます。また、データの分析によりボトルネック工程を感覚ではなくデータにより洗い出すことができ、根拠を持って改善活動や生産性の向上への取組みを実施することが可能となります。

メリット3:予防メンテナンスの実現

IoTセンサーが機械の異常や故障を監視することで、機械のメンテナンスが必要なサインを送信します。これにより、予期していない停止や機械の故障を予防することができます。定期的なメンテナンスに比べて、コストと時間の面で効率的です。

中小企業の製造業者への可能性

中小企業の製造業者がIoTを活用した遠隔監視によるDX化を取り組むにあたっては、次のような手順で進めると効果的です。

手順1:遠隔監視の目的の明確化

何のために工場の遠隔監視を導入するのか、その目的を具体的に定義し、どのような結果を期待するかを明確にします。例えば、生産ラインの効率化、品質改善、メンテナンスコストの削減、作業者の職場環境の改善などが挙げられます。

手順2:監視対象とする機械の選定

必ず、工場の全ての機械装置を監視しなければならない、ということはありません。監視する機械を必要最小限に抑えることで、導入コストを削減することもできます。手順1で明確化した目的に基づいて、監視対象とすべき機械を選定しましょう。

手順3:監視ツールの選定

続いて、監視のためのツールの選定を行います。ツールをおおまかに分類すると、次の3つに分けることが可能です。

  • 対象機械メーカーが提供する、専用監視ツール
  • システム業者等が提供する、積層灯とセンサーなどを使った汎用監視ツール
  • システム業者に自社に適した仕様でゼロから開発する特注ツール

監視する機械の状況に合わせて、ツールを選定していましょう。

手順4:リアルタイムでのデータ収集と行動のルール化

IoTデバイスから収集されたデータを可視化することで、製造工程の状態や生産ラインの稼働率、効率などをリアルタイムで把握することが可能となります。これにより、問題が発生した際に迅速な対応が可能となります。担当者はデータのモニタリングをどの間隔で行うか、データによりどのような行動をとるのか、異常を検知した場合はどのような連絡が必要なのか等、ルール化をしておくことが重要です。

手順5:目的達成のための取り組み

手順1で明確化した目的の達成のため、継続的な取り組みを行います。

取り組み例1:IoTデバイスを使用して、作業環境の温度や振動、有害物質の検知などをリアルタイムで監視し、必要な対策を講じることで作業員の安全性の向上を図ることが可能です。

取り組み例2:生産工程ごとに生産性のデータを可視化し、ボトルネック工程の洗い出しを行い、ボトルネックの改善を行う。

取り組み例3:遠隔監視により、機械の異常や故障を早期に検知し、適切なタイミングでメンテナンスを行うことができます。これにより、予期せぬ停止時間や修理コストを削減することができます。

遠隔監視システム導入後のDX化のためのポイント

最後に、製造業者がIoTと遠隔監視を導入した後に、DX化を図るための取り組みについて重要なポイントをまとめてみます。

DX化のためのポイント1:データセキュリティの確保

IoTデバイスから収集されたデータは、会社にとっての機密情報や生産プロセスに関する重要な情報を含む場合が多々あります。そのため、ネットワークのセキュリティを確保する対策を講じることが必要です。データの暗号化、アクセス制御、定期的なセキュリティの評価などを行い、機密情報の漏洩や不正アクセスを防ぎましょう。また、ネットワークはオフィスとは切り離し、適切なメンバーのみにアクセス権を付与するなどをするといいでしょう。

DX化のためのポイント2:トレーニングと教育

IoTと遠隔監視の導入には、従業員への適切なトレーニングと教育が必要です。従業員には、新しいシステムやデバイスの使い方、データの解釈方法、異常状況の対処法などを理解させる必要があります。トレーニングプログラムを設計し、従業員の理解と能力向上を支援しましょう。

DX化のためのポイント3:継続的なモニタリング

リアルタイムで収集されるデータも人が定期的に確認しなければ、なんの効果も発揮されません。確認するためのデータをあらかじめトレーニング時に従業員同士でディスカッションし、作業の一環として定期的にモニタリングするようにしましょう。また、週一回や月一回などで定期ミーティングを開催し、メンバー同士でモニタリング状況の共有をするのも効果的です。これにより、向上全体の改善活動に役立てるようにするといいでしょう。

まとめ

IoTによる遠隔監視、中小製造業者にとって革新的な可能性をもたらす、まさに製造業DXの王道といえます。DX化の先に、生産性の向上、コスト削減、作業効率の改善、安全性の向上など、多くの利点があります。

ぜひ、この機会に、あなたの向上も遠隔監視を取り入れてみてはいかがでしょうか?

また、当社でも無料のIT相談もお受けし、開発のご依頼も全国にてお受けしております。お気軽に、ご相談ください。

この記事を書いた人

㈱スクラムソフトウェアの製造業DX担当。エンジニアとしてから製造業のシステム開発をメインに幅広く業務に従事。C言語、C++言語を使った組み込み開発やPHPやJavascriptを使ったWEB周りの開発が得意。社内の事例を他のエンジニアからヒアリングし、社外向けにシステム開発と製造業DXや工場管理についての情報発信を実施中

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