組込み開発企業の探し方

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㈱スクラムソフトウェアで組込み開発のエンジニアをやっているうりうです。今回は、私の経験から、組込み開発企業の探し方についてお話いたしと思います。

目次

組込み開発企業の具体例(当社)

例えば、当社では、次のようなお客様から組込み開発案件を多く受注しています。

  • 大手IT系ベンダー、SIer
  • 大手メーカー
  • 中堅IT系ベンダー/中堅メーカー
  • 地場企業/ベンチャー企業

また、組込み開発案件の内容としては、次のような内容を多く受注しています。

  • 各種センサー制御開発
  • ロボット関連 組込み開発
  • 通信機器関連 組込み開発
  • 特定デバイス用ドライバー開発
  • 各種アプリケーション関連開発

上記の例からもわかるように、組込み開発を行うソフトウェア企業は、お客様の要求に基づいて、様々な組込み開発における受託開発を行います

このコラムでは、当社と私の経験を元に、組込み開発企業の探し方について詳しくご説明します。

組込み開発企業のタイプ分類

組込み開発企業と一言でいっても、様々な企業が存在します。ここでは組込み開発企業を当社の独自の視点でタイプ分類してます。

タイプ1:専門分野に特化した組込み開発企業

自動車車載製品のための組込み開発やソフトウェアを製造している企業や、宇宙開発などに特化した企業などがこれらに該当します。このような分野は非常に専門性が高いため、その分野に特化した専門の組込み開発企業と言えます。基本的には、一般のメーカーが、新規に汎用デバイスの製造依頼を行いたい場合、このような企業に初めに声をかけるケースはほとんどないと思われます。

企業例・・・

三菱電機ソフトウエア株式会社:三菱電機グループの傘下のソフトウェア開発企業です。ロケット、人工衛星、地上管制システムなどの宇宙開発事業を手掛けています。

デンソーテクノ株式会社:車載機器や車両制御のためのソフトウェア開発を行う企業です。

タイプ2:大手ベンダー系の組込み開発企業

このタイプは、大手電機メーカーや大手情報通信会社のグループ会社で、主に、親会社の自社製品の開発、メンテナンス等を請け負う組込み開発企業です。もし、自社がこのようなグループ会社とすでに取引がある場合、発注を検討されると思います。逆に、これまで、そのようなグループ会社と直接取引を行っていない場合、やはり、新規で発注するケースは稀でしょう。

企業例・・・

NECプラットフォームズ株式会社:主にNEC製のICTシステム機器の開発・製造を行う企業です

パイオニアシステムテクノロジー株式会社:主にパイオニア製AV機器等の組込み開発を行う企業です

(株)日立システムズエンジニアリングサービス

タイプ3:独立系の組込み開発企業

このタイプは、国内メーカー系の傘下ではなく、独立系の企業として組込み開発を含めたソフトウェア全般の開発を担っている会社です。独立系SIerと言われることもありますね。一般的にはあまりなじみのない分野ですが、知る人ぞ知るといった老舗企業もあります。特徴としては、組込み開発を専門に行っているのではなく、幅広くソフトウェア開発全般を担っており、試作品等のハードウェアの開発も可能な体制を整えている点です。その代わり、開発金額は次の「タイプ4:中小規模の組込み開発企業」に比べて高くなる傾向にあります。

企業例・・・

TIS株式会社:1971年創業。東証プライム上場。電力等のインフラ、公共サービスなど幅広い開発を担っている国内でも有数の大手独立系開発企業。組込み開発の受託開発も受けている。

富士ソフト株式会社:1970年に創業し、現在東証プライムにも上場している大手独立系開発企業。自社プロダクトも多く、幅広い技術をそろえている。

SCSK:

タイプ4:中小規模の組込み開発企業

こちらは、当社も該当する中小企業者として経営し、組込み開発案件を受注している企業になります。エンジニアの人数は数名~数十人規模が最も多いようです。特徴としては、正に組込みソフトウェアの開発を専門としているところですね。あなたの会社でハードウェア開発部隊をそろえていたり、ハードウェア開発の取引先がある場合、この企業タイプへの発注は品質・納期・価格面で最もコスパの高い発注となると予想されます。また、注意点として、ハードウェア開発の依頼も一緒に行いたい場合は「その会社はハードウェア開発の提携企業を持っているか?」について必ず確認してください。

企業例・・・

株式会社スクラムソフトウェア:こちらは当社となります。福岡県で2009年に法人化し、組込み開発を専門に行ってきたソフトウェア企業です(大阪に同名の企業様がありますが、別会社です)。受託開発については全国のお客様に対応しています。また、試作開発等のハードウェア開発が必要な場合については、当社と提携する企業と連携しプロジェクトを進めます。おおむね、200万円~1000万円以下の小~中規模開発案件を得意としています。

タイプ5:フリーランスの組込み開発技術者

このタイプは、以前、企業内で組込み開発エンジニアとして勤めており、その後、独立しフリーランスとして活動しているエンジニアに直接発注するケースとなります。もし、知り合いで十分な能力のある方でこのタイプの方がいらっしゃれば、価格面でのメリットから発注の候補に挙がると思います。デメリットとしては、個人でやっているため、品質、納期にバラつきがある点です。特に、全くの新規で発注する際は、注意が必要ですね。

企業例・・・

知り合い・つてを頼る:現実的には、その方に発注する際はその方のスキルや経験を担保する必要があるため、このタイプでの発注は、知り合い・つてを頼ることになるでしょう。

クラウドソーシングを利用する:クラウドワークスランサーズといったフリーランスが登録しているサイトを利用することも考えられます。

受託開発のまとめ

組込み開発企業による受託開発は、今後も需要が高まると予想されています。特に、IoTやAIの普及により、様々なデバイスやサービスに組込みシステムが必要となっています。

例えば自社製品として新たな機器の試作開発をしたいといった場合、その製品が実現できるのかどうかを、スピーディーに開発することはとても重要です。このような場合に、いち早く、組込み開発企業に依頼することはとても重要になりますね。

ぜひ、あなたの会社のさらなる成長のために、組込み開発を活用いただけると幸いです。

ちなみに、当社では組込み開発を始め、様々なシステム開発の相談、設計、実装を全国対応で行なっています。無料相談も実施していますので、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

㈱スクラムソフトウェアの組込み開発エンジニア。開発チームの若手リーダーとして、開発案件の遂行と社内での技術導入の推進を行っています。

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